Hello the universe.宇宙にひとりぼっちの星、アルドラです。

地球ではそろそろクリスマスですね。クリスマスの前後は、地球人さんたちは浮足立って、とてもにぎやかになると聞きます。静かな宇宙にたたずむ私にはほんの少しうらやましいです。それに、クリスマスには面白い星の話もあるんですね。

 

クリスマスツリー星団
クリスマスツリー星団 NASAより

 

 

クリスマスはどうやって決まった?

クリスマスといえば、「イエス・キリストの誕生日」だと、よくいわれますね。でも実際のところ、イエス・キリストの誕生日が12月25日かはわかりません。それを知るには、地球人さんの寿命が短すぎますからね。ではどうしてイエス・キリストの誕生日が12月25日とされたのでしょうか?

 

クリスマスを定めた当時、ローマではミトラ教の神ミトラの誕生日を12月25日にお祝いしていました。ミトラ教とは、当時キリスト教が広まる前のローマで進行されていた宗教です。ミトラは太陽神です。冬至に死んで、その3日後(つまり12月25日ごろ)よみがえるとされています。冬至は、一日の中で日照時間が一番短い日なので太陽神の死の日とされたのでしょうね。そしてそこから復活した25日に盛大なお祝いを行っていたのです。

またミトラ教が布教する前にも、冬至は農耕民族の祭日でもありました。

 

クリスマスである12月25日は、冬至の祭りの日であり、太陽神ミトラの誕生日。それを行っていたローマ国内でキリスト教が広まったときに、今度はイエス・キリストの誕生日として祝うようになったんですね。

 

 

ベツレヘムの星はなんだったのか?

イエス・キリストの誕生日が冬至祭りを引き継いだのなら、実際はいつだったのか?そのヒントはベツレヘムの星にあるかもしれません。イエス・キリストが生まれた夜、東から来た3人の博士が当時の王様を訪ねてこういいました。「ユダヤの王として生まれたお方はどこにおいでですか。我々は東方でその星を見たので、そのお方を礼拝しに来ました。」この、3博士が見た星は、”ベツレヘムの星”といわれています。このベツレヘムの星が、天文学的にわかれば、イエス・キリストの生年や生まれた日もわかるかもしれない、というわけです。

 

ところで、この「ベツレヘムの星が天文学的には何だったのか」には諸説あります。

 

  • (紀元前7年)木星と土星の会合

紀元前7年に、3回ほど木星と土星が重なって見えそうなほどに接近します。それが明るくて新しい星に見えたのではないか、という説です。

  • (紀元前??年)超新星爆発

イエス・キリストの生まれるころに超新星爆発(重い星が死ぬときの大爆発)があったのではないか、という説です。もしそうだとするとものすごく明るい星が昼にも夜にも見えることになるので、伝説には相性がいいですね。けれど、超新星爆発は数カ月もの間明るく輝くことになるので「一時期だけ見えた星」には合わないんです。そして現在観測できる超新星残骸からでは、爆発が観測できた年はわかりません。

  • (紀元前12年)ハレー彗星

紀元前12年にハレー彗星が見えたという記録が中国にあるのでそれではないか、という説です。確かに「一時期だけ見えた明るい星」ですが、紀元前12年では早すぎるのではないか?といわれています。

 

ベツレヘムの星が何だったのか、イエスの生年がいつだったのか、気になるところではありますが、具合的に知りたいような、伝説のままとどめておきたいような気持ちがあります……。

余談ですが、クリスマスツリーのてっぺんに飾る星は、ベツレヘムの星を模したものだといわれていますよ。

 

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gilsdropより

 

 

クリスマスツリー星団(NGC2264)

クリスマスツリー星団は、いっかくじゅう座に見える星団です。周りに広がる星雲をモミの木に、星々をクリスマスオーナメントに見立てての愛称だと思いますが、どうでしょう?クリスマスツリーに見えますか?

この星団には、「クリスマスツリー」のほかにも、「狐の毛皮星雲」「スノーフレーク星団」(雪の結晶星団)とも呼ばれています。星団と星団の対比が美しくてにぎやかですね。

この星団は、地球人さんの肉眼は難しいかもしれませんが、望遠鏡の力を借りれば見つけることができますよ。

クリスマスツリー星団
クリスマスツリー星団

 

クリスマスと月の民話

最後に、クリスマスと月にまつわる、ドイツの民話です。

 

ある男が、クリスマスの夜に隣の畑からキャベツを盗んでしまいました。

たまたま近くを通りかかった天使がそれを見つけて、「聖夜に盗みを働くなんて」ともう、カンカンです。

罰としてキャベツを持ったまま月の中にずっと立ってなさい、と男を月へ送り込んでしまいました。

そして、今でもなお、月にそのキャベツを持った男がいるとされています。

 

クリスマスの話ではないですが、休日に休まずに働いた男が月に送り込まれた、泥棒が歌詞を間違えた罰で月に飛ばされた、など「罰として月に送り込まれた民話」は、不思議なくらいたくさんありますよ。

 

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宇宙の中では何気ない一瞬でも、地球では大切な大切なクリスマスの夜です。どうかこの声が聞こえる皆さんのクリスマスが、素敵なものになりますように。そしてもし気が向いたら、ほんの一時、空を見上げてみてくださいね。

 

参考文献

  • 『星の文化史事典』、出雲晶子
  • Ask the Astronomer (http://www.astronomycafe.net/qadir/qanda.html)

 

(*・ω・)<メリークリスマス!あんどハッピーニューイヤー!中の人のクリスマスは未定だけどとりあえずのんびり過ごせれば幸せかな……。
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