”私”という存在をどこまで分解できるかを考える。これはなかなか難しい問題だ。自覚のない一面や能力を他人が知っていたりするからだ。

では物理に限って分解していこう。これならはっきりとした限界がある。ヒト、細胞、さらに拡大して分子。ヒトの60%を水で成り立っているので水分子も見つけることだろう。水分子は酸素原子と水素原子で成り立っているがこれらは更に陽子、中性子、電子というものに分解される。

これら3つの組み合わせ方次第で元素の”個性”が決まり、世の中のあらゆるモノを形作っていくのである。陽子や中性子は更に、クォークという6種類の粒子の集まりで成り立っている。ここまでに出てきたクォークや電子が、ヒトや物質を最小単位まで分解したときに現れる「素粒子」と呼ばれるものだ。

 

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素粒子には、他の種類も存在する。では一体何を分解すれば現れるのだろうか。

答えは”力”だ。ここでの力とは林檎が地面へ落ちたり、磁石が引き寄せあったり、あるいは原子を作るためにクォーク同士を結びつける力などを指す。例えば”私”が階段の二段上から飛び降りるとしよう。ふっと小さな風を感じ、そして足に衝撃がくるだろう。このとき私を形作る素粒子と、地球を作る素粒子の間で重力が起こる。

しかし”私”と地球の間は離れているのにどうして力が伝わるのか。これもまた別の素粒子(ここではグラビトン)がバケツリレーのように力を伝えていくのである。素粒子のうちのどれかとどれかがどのような影響を及ぼしあうのか。そしてどの素粒子がそれを伝えるのか。この世界のすべての力をミクロに分解していくと最終的にはそこに行き着くのだ。

ところで、”私”が階段から飛び降りたとき、いつもより足が痛かったとする。「げげ、もしかして太ったのかな。」心配ご無用。それもまた物質に質量を与える素粒子、ヒッグス粒子のしわざなのである。

 

 

(*・Д・)<だいぶ前になんとなく書いてしまった物理エッセイをこれにて供養。ヒッグス粒子はもしかしたら女子力学の天敵かもしれない。

 

 

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