彼女はすすけた店の小さなテーブルの隅で、乾燥する体を擦り合わせた。視界にうつる狭い天井を見つめながら彼女は夢見心地だった。きっともうすぐ運命の人が現れて私をもらっていってくれる。彼女の運命の人はたった一人。最初に体を裂いたその人ただ一人だけ。やがて一人の少年が現れて彼女に触れた。心が高鳴る。さあ、早く私に誓いの口づけを!しかし少年は彼女に手をかけた後、残念そうに「ああ、失敗だ。」とだけ呟き、手放した。狭い天井がさらに遠のき、彼女の視界は仄暗くなっていく。その隅で運命の人が別の娘に手をかけているのが見えた。彼女は知らなかったのだ。自分自身が使い捨ての割り箸であるということを。

噴水の水がないときに撮ってみた
水のない噴水の荒廃感がちょっと好き

 

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